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みどりのニュースレター 2002年11月(114号)〜12月(115号)より
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講座の様子 |
市民運動のためのひとづくりを行う
1999年に施行された地球温暖化対策推進法では、各都道府県に地球温暖化防止活動推進員をおくことが定められています。それに基づき、環境市民に「2000、2001、2002年度の3カ年に渡って、推進員を要請するための連続講座を企画コーディネートしてほしい」と、奈良県環境管理課からご相談を受けたのは2000年春のことでした。県の担当係長は、「実際に県内でリーダーとして活動する人がほしい」と強く要望されていました。そこで、講座の終了時には、県から地球温暖化防止活動推進員として委嘱される講座卒業生が、ひとつのグループとして市民運動を始められるようにと、そんなイメージをもった講座を企画することになりました。
実際に地域でリーダーとして活動をしていくためには、温暖化についての知識をたくさん持っているだけでは足りません。知識を持った後、その人がどう動くかということを考えた講座のデザインとして、6回の連続講座を前後半に分け、前半をいわば「知識編」、後半を「行動編」としました。知識編では、温暖化の影響や原因などの基礎的な情報を、いずれ誰かに伝えるためにはどういう情報の見せ方が有効かなども交えつつ、「暮らし」と「社会」の二つの視点から提供しました。後半では、その学んだ知識を、今度はどのように人に伝えるか、どうやって活動を広げるかというノウハウ提供です。最後にはみんなで「未来の理想の奈良県像」を描きました。
1年目の講座の成果として、卒業生による「奈良県ストップ温暖化推進員の会(NASO)」が設立され、県内での活発な活動が開始しています。
行政、市民、NGOの連携が大きな力に
2001年1月、第1期卒業生に県知事から委嘱状が手渡され、40名近い温暖化防止推進員が誕生しました。その後すぐ、推進員たちが自主的に「奈良県ストップ温暖化推進員の会(NASO)」を結成。連続講座の6回目で、テーマ別にグループをつくったのをきっかけに、NASOでも「交通分科会」「クリーン分科会」「自然緑化分科会」「エネルギー分科会」という4分科会がつくられました。1年後には第2期生によって「環境教育分科会」が新たに設けられ、グループごとにそれぞれ具体的な独自活動を繰り広げています。
また、県は推進員に、自身が講師となり企画運営も行う「市民講座」を、県内4カ所で開催することを提案しました。そのため2001年秋に、環境市民の企画による4回連続の「フォローアップ研修会」を開催し、推進員の要望にそって、セミナーやワークショップのより詳しい技法をお伝えするとともに、市民講座のリハーサルへのアドバイスなどを実施しました。大和郡山市で開催された第1回市民講座は、大勢の参加者が集まる中で、推進員が温暖化の基本的な話と二人の実践活動を紹介し、自分たちにできることを参加者と共に考えるワークショップを行い、大いに盛り上がりました。終了後、県担当者は、「これだけのことが推進員の皆さんにできたことに、正直驚きました。一人ひとりの県民に伝えるには、同じ立場の県民から発信することが有効なのかなと感じました」と感想を述べています。
この一連の事業が成功した背景には、まず県側に明確な想いがあったこと、それを実現するための講座のデザインを環境市民が行えたこと、さらにそれに応える講座参加者の姿勢がすばらしかったことにあると思います。三者の連携により大きな力を生み出せることを証明する結果が出て、嬉しく感じています。
(南村多津恵)
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