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環境市民も「京都省エネラベル協議会」の構成メンバーとして、冷蔵庫およびエアコンの省エネラベルの普及・浸透に努めてきました。残念ながらこの度、冷蔵庫のラベル展開を「京都省エネラベル協議会」の方針として一時中止することになりました。
省エネラベルは、JIS(日本工業規格)規定の測定方法により算定された消費電力をもとに、製品の評価をしています。しかしながら冷蔵庫に関して、このJIS規格が実際の使用実態とかなり食い違うことが明らかになりました。そのため、エネルギーの節減、温暖化の防止を目的とした省エネラベルの目的を果たすことができないと判断いたしました。
現在、冷蔵庫の省エネルギー基準については、経済産業省総合資源エネルギー調査会省エネルギー基準部会冷蔵庫判断基準小委員会において、メーカー代表や学識経験者などによって検討され策定されますが、これまで議事内容および提出資料については完全に非公開で行われています(この段落は本文伊東真吾氏記事より)。
環境市民としては、一刻も早く、実態に即した測定方法が、国民に公開された場で策定されることを望んでいます。
2005年8月1日
NPO法人 環境市民
冷蔵庫のJIS電気代表示 実態と違う!
〜 家庭の使用実態にあった基準を国民に公開された議論の上つくる事が望まれています! 〜
伊東 真吾(京都省エネラベル協議会/京都府地球温暖化防止活動推進センター)
1.現在の冷蔵庫のJIS(日本工業規格)表示は家庭の電気代の実態と乖離
財団法人日本消費者協会の、400L台の大型冷蔵庫の商品テストの結果によると
(月刊消費者2004年7月号記事を元に、電気代1kWh=22円として計算)
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電気代カタログ値(円) |
電気代実測値(円) |
| 製品A |
4180 |
15356 |
| 製品B |
4400 |
8778 |
| 製品C |
3960 |
10802 |
| 製品D |
4400 |
15158 |
| 製品E |
4840 |
14608 |
| 製品F |
3960 |
11000 |
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と、カタログ値に基づく電気代と実際の電気代が、製品によって約2倍〜3.7倍の開きがあります。
これほどの差が生じる理由として、
(1) JISの測定方法 壁から30cm離して消費電力量を測定している
商品テスト 壁から5cm離して測定している
(2)JISの測定方法 庫内には試験で定められた冷凍負荷を平らに積み重ねる
商品テスト 水を入れたビール瓶など実態に即したものを庫内に入れて試験する
(3)JISの測定方法 原則として消費電力量がもっとも小さくなるよう温度調節つまみを調整
商品テスト つまみを中間位置で調整(工場出荷時状態)
等があげられます。
以上の点について、商品テストがJIS測定方法に較べてより使用実態に即したものといえます。
(また、実際の使用時にはこれ以外に、自動霜取りなどのヒーターの稼動(冷凍室、野菜室、扉部分など)や室温・湿度・周辺に熱を発する機器があるかどうか、などによって電気代が変動します)
コンプレッサーや断熱材の省エネ化が進み、カタログに示されるJIS消費電力量の値が小さくなる一方で、使用状況による消費電力量の差が相対的に大きくなってきています。
その結果、使用実態から離れた測定方法で策定された、現在の冷蔵庫の省エネルギー基準は、国民が省エネ製品を選び地球温暖化防止に貢献するための目安として現在も使われていますが、結果として実効性のないものとなっている可能性が高いと考えます。
●使用実態に即した基準を開かれた議論で作成すべき
冷蔵庫の省エネルギー基準については、経済産業省総合資源エネルギー調査会省エネルギー基準部会冷蔵庫判断基準小委員会において、メーカー代表や学識経験者などによって検討され策定されますが、これまで議事内容および提出資料については完全に非公開で行われています。
冷蔵庫など家電メーカーの業界団体である社団法人日本電機工業会は取材等に対して、「より実態に即した基準を作成するよう検討している」と答えていますが、密室の審議会での議論のみでは、新基準が果たして使用実態に即したものとなるのかどうか、国民は判断できません。
新基準策定の審議会は、提出資料等も含めて原則完全公開し、また消費者・環境団体、省エネ製品の普及啓発に取組む自治体などから委員を複数選任し、広く国民の了解の下基準を作成すべきです。
また策定された基準に基づいて既存の冷蔵庫をすべて測定し、実際の使用実態に基づく消費電力量と大きな格差が生じないよう、検証を行う必要があります。
●実態に見合った基準が作成されるまで、冷蔵庫に対する京都の「省エネラベル」をいったん中止します。
6月に日本電機工業会から、家庭用冷蔵庫販売者に対して、現在の年間消費電力量(カタログ値)と実際の使用下での消費電力量の間に大きな差があること、またそれに伴い、冷蔵庫の電気代表示をメーカーカタログなどで自粛していく旨の通知がありました。
これに関連して6月17日(金)に日本電機工業会担当者から京都市に対し事情説明がありました。
このことから、京都省エネラベル協議会では実際の消費電力量とカタログ値(JISに基づく消費電力量測定数値)との間にどの程度の格差があるのか、またAAA〜Cの相対評価そのものに揺らぎを生じるようなものか、その確認を行っておりました。
その結果1.に挙げたような商品テストの結果を知り、製品によって実測値とカタログ値との差の倍率も著しく異なることが、AAAとAAの基準の信頼性を揺るがすものと考えるに至りました。
エアコンの電気代表示も実際の使用方法によって大きく変化しますが、これについては、五段階評価の基準が電気代ではなくCOP値であり、実際のランニングコストによって五段階評価の逆転現象が起こるものではない(マイナスイオンや加湿、酸素などの付加機能をよく使う場合を除いて)ことから、エアコンの省エネラベルの表示については継続して実施することについて問題ないと考えます。
以上のような理由から、冷蔵庫についての「省エネラベル」を、より消費実態に即した基準が作成されるまでいったん中止するものです。エアコンについては引き続き継続してラベル展開を行います。
7月25日に日本電気工業会・経済産業省に対し、冷蔵庫の省エネルギー性能の適正表示について申入れを行いました。申し入れ文書は下記URLからご覧下さい。
http://www.jca.apc.org/kikonet/iken/kokunai/2005-7-25.htm
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