「環境首都」という言葉は、環境活動に取り組む人ならばほとんどの人が知っている用語でしょう。それは、ドイツの環境先進都市フライブルク市の称号として知られています。
一体、「環境首都」というのはどのようにして選出されるのでしょうか。94年からわたしたちが実施したドイツ、スイスの環境政策調査の中で、「環境首都」とは「ドイツ環境支援」というNGOが行っているコンテストによって選出されることを知りました。環境首都に選出された自治体はドイツ中の注目を集め、自然と環境に関わる分野の政策と行政が強化されるというメリットがありました。
このようなドイツの事例に触発され、わたしたちは日本でも同様なコンテストを行うための準備を次々と進めることとしました。ドイツ、スウェーデン、デンマーク、オランダ、イギリスなどの諸都市や国内の先進事例調査、「環境自治体を創る市町村長とNGOの戦略会議」の開催、自治体における環境基本計画策定のコーディネートや環境活動リーダー養成講座の企画運営の協働実施などの活動をつうじて、持続可能な地域社会をつくるための能力を向上させました。さらに、ドイツの環境首都コンテストを主催した「ドイツ環境支援」にコンタクトをとり、その資料の入手と研究を行い、またラドルフツェル市にある同会本部を訪ね調査研究を深めました。環境首都に選出されたことがあるハム市とエッカーンフェルデ市においては、環境行政を推し進めている職員に来日していただき、現場の生の声を聞かせていただきました。
2000年、各地で活動しているわたしたちNGOは、ついにコンテストの主催団体「環境首都コンテスト全国ネットワーク」を結成しました。わたしたちは、「環境首都コンテスト」という自治体間が切磋琢磨する仕組みをつくることにより、自治体の環境政策の総合的な推進が加速化し、「日本のフライブルク」と呼ぶことができるような自治体が創出することを願っています。