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5つのミッション環境市民のまちづくりV  交通フォーラム  
     
   
 
交通フォーラム報告7
   
   

京都の公共交通の未来を創る市民行動宣言

<まえがき>

 公共交通をよくするためには、市民の積極的な行動が求められています。2002年7月より2003年3月まで計7回にわたり開催してきた「京都の公共交通の未来を創る市民フォーラム」(以下、市民フォーラム)には、のべ約400名を超える参加者があり、熱く語り合うなかで、市民が主体となって京都の公共交通の未来を創っていくのに有益な知恵やアイデアを交換しました。この宣言は、市民フォーラムで話し合った内容、市民から出された多くの意見、提案をもとに、参加されなかった一般市民、市民グループ、行政、事業者とも一緒に公共交通を改革していく行動を起こす呼びかけ、アピールとして、市民フォーラムに参加した市民有志(起草委員会)が中心となってまとめました。この市民行動宣言の考え方、趣旨にご賛同いただけましたら、この宣言にぜひご署名ください。これから、この宣言をきっかけとして、また出発点として、市民から幅広く公共交通改善のための提案や意見をお受けし、この宣言に付加して内容を充実し、実現に向けて取り組みましょう。

【京都議定書のまちに、世界に誇れる公共交通を市民の力で実現させよう】

地球温暖化防止京都会議(COP3)で採択された「京都議定書」で、今や、京都は歴史観光都市としてだけでなく、議定書のまち(The City of Protocol)として世界的に有名になっています。私たち京都市民は京都の名前が冠せられたこの議定書を実りあるものとし、世界に誇れるような温暖化防止の先進都市とするため、この京都から具体的な行動を起こしていくことが大切であると考えます。その最大の課題である京都市におけるCO2排出の約2割を占め、現在もなお増え続けている交通運輸部門からの排出量を減らすためには、市民が利用する交通手段を、自動車から公共交通へと大きく転換する潮流づくりを進めていく必要があります。それには、まず公共交通を市民の真のニーズを満たし、乗りたくなるような魅力的なものに変えていかなければなりません。公共交通が生まれ変わることで、京都のまちの魅力をもっと高めることができますし、人々の行き交いも活発になり、まちも元気になります。また、急速に高齢化が進む京都では交通バリアフリーの視点からも公共交通の充実は重要です。私たちは、現在の公共交通における利用者の減少、バス離れの状況の延長線上に未来を描く考え方ではなく、みんなが乗りたくなる魅力と利便性をもつ、「国際観光都市・京都」、「環境都市・京都」にふさわしい、世界に誇れる公共交通システムを備えた京都の未来を、市民の手で創り出していこうと考えます。市民生活に欠かせない公共交通サービスを行政や事業者任せにしたり、批判や要望に終始することをやめ、公共交通を「市民の手に」取り戻していきたいと考えます。そのために、市民が主体となり、利用者の視点に立ち、京都の地域特性に適った新しい公共交通のあり方をみんなで考え、行政や交通事業者とも協力して創っていきましょう。

<知る、つなげる、ひろめる>

■公共交通についてよく知り、良くする方法を共に考え、行動する場を広げます

市民が集い、公共交通の現状をよく理解し、良くするアイデアを寄せ合い、改革プランをいっしょに考え、行動していく協議・協働組織として「京都の公共交通の未来を創る市民フォーラム」を発展させます。市民フォーラムは交通事業者や行政も参加し、対話する場とします。さらには、広く市民の皆さんに公共交通の大切さを訴えるためのキャラバンを出前して、区や支所レベルで交通市民フォーラムを開催します。

■公共交通を良くするために様々な市民・グループが協力して行動します

公共交通はまちと暮らしをつなぐ架け橋。これが良くなれば人と人の交流も進み、まちがいきいきと発展します。その意味で、交通は暮らしやまちづくりの様々な課題と関係しています。環境、福祉、教育、まちづくりなど様々な活動に取り組むグループが交通への関心と情報をもっと共有し、それぞれ立場は違っても、「より良い公共交通を創ることで一致し、力をあわせて行動していきましょう。また、このような市民の思いと行動をつなげ、市民と交通事業者をつなぐ人やグループを育てます。

<応援します>

■みんながバスを応援して、もっと便利にしていきます。

京都は市バス、民間バスともども市内全域に路線網をめぐらした日本有数のバスのまちです。赤字ばかりが強調される市バスですが、実はこの赤字額も京都市民全員が一ヶ月にもう1回だけバスに乗れば消えてしまう程度です。バスの経営が黒字になれば、サービスの改善向上も期待できます。私たちは自動車に依存した生活スタイルを改めて、もっと積極的に日常生活の中でバスを利用します。

■市民本位の交通サービスを提供する交通事業者を評価し、選んで利用します

規制緩和により、利用者本位の交通事業者を市民が選べる時代になったといえます。行政や事業者から独立した市民組織が、人や環境にやさしいという視点から公共交通事業を評価する基準をつくり、格付けや表彰などを行うことで、がんばっている交通事業者を応援するとともに、市民はより良いサービスを提供する交通事業者を優先して利用します。

■公共交通利用者を優遇する施設・事業者を応援します

公共交通利用を促進するには、多くの市民が集う施設や事業者の協力も重要です。例えば、割引や情報提供などで、公共交通を利用して来訪する人を優遇するなど工夫している小売店、病院、スポーツ・文化・レクリエーション施設等を評価し、優先的に利用するなど積極的に応援します。

<いっしょに創る>

■市民主体でバスサービス改善計画をつくり、熱意のある交通事業者といっしょに実行します

これまで市民主体で実行してきた100円循環バスなどの公共交通応援活動の経験をもとに、市民主体で利用者本位のバスの利便性改善計画を策定し、交通事業者とパートナーシップで実行します。単なる提言ではなく、モデル路線・モデル地区を設定して具体的な運行計画を策定し、共同でプロジェクトに取組みます。

■市民が呼びかけて交通事業者の連合をつくり、ネットワークを充実させます

京都の複数の交通事業者がいっしょに集う場を市民から呼びかけて、設けることで、ゾーン制度、共通運賃制度など、利用者の乗り継ぎの経済性が大きく高まる取組を共同で行います。ネットワークを充実させることで、利用者にとってより便利で、かつ交通事業者が互いに発展できる新しい仕組みづくりを市民主導で進めます。

<みんなで支える>

■公共交通を創り、支える費用も市民みんなで負担していきます

実際の公共交通事業の運営に対して、その便益を受ける市民が、共同して必要な負担も行うなど、主体者として参画し、行動することが大切だと考えます。コミュニティバスやLRTなどの新しい交通システムをつくるために、市民や企業からの寄付や募金、出資による公共交通市民基金をもうけるなど、費用面でも公共交通を支える運動を進めます。公共交通の価値を採算性だけで判断せず、公共交通が社会や環境に果たしている役割を市民もきちんと理解して、みんなが少しずつ負担する税金が、公共交通を支えるために、かしこく、みんなに見える形で使われることに賛同します。

京都の公共交通の未来を創る市民フォーラム
●共催 NPO法人環境市民、京のアジェンダ21フォーラム

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