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5つのミッション豊かなライフスタイルを創造する>  
     
   
 
グリーンコンシューマーの買い物
   
   

堀 孝弘

グリーンコンシューマーの買い物 10の目安

 「環境を考えて買い物する」と言ってもわかりにくいので、およその目安を示すと、以下のようになります。

  • 必要なものを必要なだけ買う
  • ながく使えるものを選ぶ
  • 包装の少ないものを選ぶ
  • エネルギー消費の少ないものを選ぶ
  • 自然や健康を損なわないものを選ぶ
  • 作った人に公平な分配がされているものを選ぶ
  • 化学物質の少ないものを選ぶ
  • 再生原料から作られたものを選ぶ
  • 近くで作られたもの、旬のものを選ぶ
  • 環境対策に熱心な店で買う

 グリーンコンシューマー全国ネットワーク グリーンコンシューマー10原則より要約

イラスト暮らしのすべてをエコにしなければならないのではない。

 時折、グリーンコンシューマーとは、暮らしのすべてをエコにしている人のようにとらえる人を見かけます。グリーンコンシューマーとは、生活の様々な側面のうち「買い物」に注目し、商品選定の時、環境の視点も加えようというものです。しかし、暮らしに必要な商品は多分野にわたります。その中から、納得でき、無理なく購入・使用できるものから選択していけばよいのです。また、常に最善のものを選択しなければならないのではなく、環境を考えた場合、次善のものであっても、それが自分にとって、無理なく購入・利用できるものであるなら、それからはじめればよいですし、少しずつ、自分の暮らしの中に「エコロジー」を広めていけばよいのです。
 悲愴感をただよわせた「エコライフ」って、仮に実践できても決して広がりませんし、社会的な影響など期待できません。環境活動には地道な継続が大切ですが、それには自分自身にとって快適さが大きなキーワードになります。

環境を大切にした商品選択は「暮らしの豊かさを支えるもの」を

 スーパーなどで「エコ・グッズコーナー」があると、「アルミ缶から再生したレンジフード」や「ペットボトルから再生したシャツ」「食品トレーを再生したボールペン」などか並ぶことがあります。ですが、これらを魅力的に感じる人はあまりないでしょう。こういった再生品が必要となった背景として、缶飲料やペットボトルなどの消費量拡大があり、大量消費の後始末をしているような感じを受けるからでしょうか。少なくともそれらの使用が「豊かな暮らし」をイメージさせることはないでしょう。
 グリーンコンシューマーの商品選択とは、上にあげたような「リサイクル品」の購入などではなく、むしろ、それらの元である缶やペットボトルなどとは別のものに選択肢を広げます。単なる買い控えや不買運動ではなく、よりもっとよいもの、「暮らしの豊かさを支えるもの」を選択することを基本にしています。

環境を大切にした商品は高くない

イラスト 価格についてもみていきましょう。よく「環境を大切にした商品は高いのでは…?」という声を聞きます。たしかに利用の広まっていないものの中には、まだ価格の高いものもあります。しかし、再生紙のように利用が広まって、ずい分と安くなっているものもありますし、非塩ビ製食品ラップのように、材質がシンプルなため、従来のものよりずっと安いものもあります。
 また、旬の野菜は季節はずれのハウス栽培ものより2〜3分の1ほどの価格で買えますし、ビールも正価で比較したら、何度も容器を使うリターナブルびん入りビールの方が、缶ビールより安いのです。例えば、500mlの中びんが約270円に対し、同容量の 500ml缶ビールは約280円。リターナブルびん入りの方が約10円安く買うことができます。

食品ラップ1mあたり価格比較 30cm×20cm
代表的な塩ビ製ラップ   11.9円
ポリエチレン無添加ラップ  2.8円
 
トイレットペーパー1mあたり価格比較
有名な純パルプロール  1.08円
再生紙100%ロール    0.49円

京都市内スーパー店頭での比較(2001)

一見高そうでも、実は安いものもある

 他にも、購入時の価格は高くても、その製品を使うのに必要な電気代、ガソリン代などのランニングコストも含めて考えると、結局トータルな出費はずっと少ない、そんなエコ商品もあります。
 例えば冷蔵庫の場合、2001年夏国内で販売されていた製品のエネルギー消費を400Pクラスで比べたところ、最も省エネ型と浪費型では2倍近い開きがありました。購入時10万円安くても12年間支払う電気代の差額はそれ以上になります。テレビも液晶型はブラウン管型より約30%エネルギー節約ができますし、ブラウン管型よりも長寿命です。
 自動車でも、ハイブリッド車などの「エコカー」を持ち出すまでもなく、ガソリン車で燃費を比較しても、最も燃費の良いものと良くないものでは、1.3Pクラス車で最大10km/Pほどの差があります。年間1,000km走るとすると、ガソリン代の差は毎年約33,000円になります。
 身近なものでは、電球型蛍光灯は白熱灯に比べ、消費電力は4分の1、耐久性は6倍。価格は8倍高いのですが、電気代と寿命を考えると結局大きな得をします。他に、購入時は高くても結局得をする例として、充電式電池などもあります。乾電池は製造時のエネルギーに対して、電池から取りだせる電気エネルギーはわずか0.03%程度。充電池の使用は、自分にとってもメリットがあるだけでなく、ごみ問題、エネルギーの効率使用にも貢献できます。

比較の対象を変えたら、もっと広がるエコな商品

イラスト 比較の対象を少し広げて考えると、環境に負担をかけないものの方が安上がりという例はもっと多くなります。例えば、飲料の場合、缶・ペットボトルだけでなく、濃縮飲料、粉末飲料の利用は、缶・ペットボトルよりずっとごみも少なく、安く購入することができます。それだけでなく、葉から茶(紅茶)を煎れれば、ずっと安く、おいしく飲めて、ごみもわずかで済みます。もう少し広く考えると、果物などでのどの渇きをいやすこともできます。
 また、食べ物でも、肉であれば牛肉より豚肉、鶏肉の方が成長に必要な飼料(おもに穀物)が少なく、資源配分から考えてエコロジーです。さらに「たんぱく質の摂取」と考えるならば、大豆や小麦など植物から得ることもできます。「肉をやめてベジタリアンに」までは言いませんが、肉の比率を、少し大豆などにシフトするだけでも環境を考えた選択ができます。同時に出費も少なくなりますし健康への負担も軽くなります。もちろんこの場合、国産の大豆であれば、よりよい選択になりますね。

※精肉1kgあたり、牛なら10kg以上の飼料が必要なのに対して、豚は7kg程度、鶏は3kg程度ですみます。

グリーンな市場をつくり出すグリーンコンシューマー

 先にも述べましたように、グリーンコンシューマー活動は決して不買運動でも、買い控え運動でもありません。グリーンコンシューマー活動は、買い物情報の発信によって、いいものを広めることを基本にしています。
 企業・生産者の中にも、環境への負担の少ない製品を作り、消費者の支持を得たいと考えているところは多くあります。グリーンコンシューマーは、そのような企業といっしょに、グリーンな商品の市場を作り上げることを目的にしています。

イラスト:「グリーンコンシューマーガイド1999・京都」より

 上へ:豊かなライフスタイルを創造する(グリーンコンシューマー活動)


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