大飯原発3・4号機再稼働の中止を求める声明 | 認定NPO法人 環境市民

大飯原発3・4号機再稼働の中止を求める声明

6月26日午前 京都府庁内記者クラブで、脱原発を求める人たちと下記の緊急声明を発表しました。環境市民からは、代表理事の杦本育生が呼びかけ人のひとつりになっています(声明の末尾に呼びかけ人一覧を掲示しています)。

《以下、声明文》
私たちは福島第1原発事故を深刻に受け止め、原発事故はもうごめん、脱原発社会・自然エネルギーへの転換に向けて、京都から大きな声をあげていこうと、今年3月10日、円山音楽堂・円山公園にて5千人を超える集いとデモ行進『バイバイ原発3・10きょうと』を行いました。
そして参加者総意で「原発のない社会をめざそう」「再生可能エネルギーを中心としたエネルギー政策を実現しよう」「大飯原発の再稼働をやめさせよう」という3つの集会決議を採択しました。
そして、翌11日にも、全国において脱原発を求める集いやイベントが開催されました。このことは、多くの人々が原発はいらないと声をあげたことを意味します。
ところが野田佳彦首相は「国民生活を守るため、関西電力大飯原発3・4号機を再稼働すべきだというのが私の判断だ。東京電力福島第1原発事故の時のような地震や津波が起きても事故は防止できる」と8日の記者会見で述べました。まさに原発安全神話の復活発言と言わざるをえません。これを受け、福井県知事も同意し、16日より関西電力は再稼働の準備に入りました。
19日には3号機で「発電機の冷却タンクの水位低下を示す警報器作動」トラブルが起きました。問題は公表の遅れです。福井県には2時間後、京都府やマスコミへは10時間半後の連絡です。関西電力と経済産業省原子力安全保安院は「軽微なトラブルで深夜に発表する必要はないと判断した」と言います。
開いた口が塞がりません。福島原発事故の教訓を真摯に受けとめる心も頭も姿勢もない関西電力や政府に怒りを覚えます。
27日には関西電力の株主総会が開かれます。京都市をはじめ大阪市や神戸市などが少なくとも「原発に依存しない電力供給体制構築へ」の株主提案をしています。関西電力は自己保身に走ることなく公共的産業としての使命を認識し、これらの提案を受け入れるべきです。
福島原発のような事故を二度と繰り返してはなりません。大飯原発の敷地内を通る断層「破砕帯」が活断層である可能性が指摘されています。放射能に府や県の境はありません。私たちは京都が放射能に汚染されることを恐れます。避難体制も備えも何もできていません。
今なら間に合います。
大飯原発3・4号機再稼働の中止を、政府・関西電力に強く求めます。

2012年6月26日

アイリーン・美緒子・スミス(グリーン・アクション)
飯田哲夫(京都府保険医協会)
石田紀郎(さようなら原発1000万人署名・京都の会)
佐伯昌和(京都反原発めだかの学校)
杦本育生(環境市民)
宗川吉汪(日本科学者会議京都支部)
槌田 劭(使い捨て時代を考える会)
仲尾 宏(「反戦・反貧困・反差別共同行動(きょうと)」)
原 強(コンシューマーズ京都)

(連絡先)
バイバイ原発京都実行委員会準備会