新しい自治を創る | 認定NPO法人 環境市民

新しい自治を創る

このコーナーでは、ウェブやメールマガジンの企画運営を行っている「電子かわら版チーム」メンバーのコラムを紹介しています。一緒に企画運営をしたいボランティアも随時募集中です。関心のある方は京都事務局まで。

もうすぐ滋賀県の知事選がある。2期8年を務めた嘉田由紀子
知事の後任を巡り、3人の候補者が立っている。
そのうちの一人は経済産業省出身。国の言うことを聞かない
知事は邪魔なので、「脱原発派の息の根を止める」ために、
中央から送り込まれたのだという。

滋賀では武村正義知事以来、40年にわたり、命と琵琶湖を
大切にする県政が続けられてきた。いつまでも経済は拡大
していき、全体が豊かになればその配分が増えて皆が豊かに
なるとする、国の考え方とは対極にあるものだ。

そこで、引き続き命と琵琶湖を守りたいと考える市民たちが、
草の根の政治集団「チームしが」を立ち上げた。
ごくごく普通の市民である友人たちも参加しているようだ。
一人ひとりの滋賀や琵琶湖への想い、気づき、地域での実践、
それらを集めて、みんなで悩みながら共に創り上げる政治を
生みだそうとしているらしい。

一度は政治への期待を捨てたり、はじめから無関心だったり
した市民たちが、あらためて自らの手に取り戻そうとして
いるもの。新しい自治への胎動。

まったくの未知数で、どんなものが生まれるのかわからない
が、私たちが長らく失ってきたものを取り戻す動きとして、
今度の滋賀県知事選には注目したい。
(げの字)