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電力市場価格、高騰の原因は?

カテゴリ:電子かわら版コラム|更新日:2021年2月10日

このコーナーでは、ウェブやメールマガジンの企画運営を行っている「電子かわら版チーム」メンバーのコラムを紹介しています。一緒に企画運営をしたいボランティアも随時募集中です。関心のある方は京都事務局まで。

昨年12月市場電力価格が高値となった当時は、
その原因は厳しい寒さが続いたことで
暖房に使うエネルギーが急増したこと、
また、火力発電所が利用するLNG(液化天然ガス)が
新型コロナの影響でパナマ運河の通過手続きに時間がかかり
到着が遅れ不足していることと報道されていました。
しかし、1月下旬になって他に原因があるのでは
という情報が出始めました。
ではいったいなぜ?


京都大学の安田陽特任教授の話によると、
12月に電力が売り切れ状態を起こし、
LNGが届くのが遅れたことも事実ではあるけれど、
それらに今回の電力高騰との相関関係はなく、
原因は未成熟な状態の「市場の仕組み」の問題だというのです。
では市場の仕組みとは……


現在の電力市場は9割が
大手電力によってつくられた電気であり寡占状態となっています。
寡占状態となっている市場では占有する大手電力の影響力は大きく、
意識するしないにかかわらず、
生産の抑制や価格調整(価格の引き上げ)を起こすこともあり得ます。
例えば、
「この先、需要が増えそうで無くなるといけないから
今ある在庫を出すのを控えよう」
と、占有率の高い事業者が市場への出荷を控えると、
価格はあっという間に上がりますし品薄状態に陥ります。


自由化されてからまだ歴史が浅い日本の電力市場は
情報開示も十分ではなく、
本当の在庫(電気)がどれくらいあるのかさえ知ることができません。
悪く考えると「在庫はない」と言い張り
価格をあげることもできるのです。
本来ならそのような状態を起こさないために
政府や規制委員会等による仕組みや規制が必要なのですが、
まだ不十分です。


今回は結果として新電力が大変な痛手を被りました。
今後、市場の透明性・信頼性を担保し、
市場が暴走しないためにも「何があったのか」を
政府や規制機関がしっかり原因究明し、
公正にジャッジすることが重要です。
また、信頼できる市場は私たち消費者が育てていくのだ
という意識を持って、
大手による寡占状態を解消するためにも
情報開示を進める志を持った新電力を応援することも大切です。


参考:
2月5日パワーシフトキャンペーンの「でんき市場価格高騰の裏側トーク」


経済産業省
「1月17日から6月30日までの間、一般送配電事業託送供給等約款料金算定規則(平成28年経済産業省令第22号)第27条の規定に基づきインバランス料金*等単価として算定される金額が200円/kWhを超えるときは、当該インバランス料金等単価は、200円/kWhとすることとする」と発表
*インバランス料金
接続供給、発電量調整供給、需要抑制量調整供給において、計画電力量に対し同時同量を達成できない場合に発生する差分(インバランス)に対する料金


<執筆者紹介>
ペンネーム:イバラノカンザシ
ドリトル先生に憧れ、海の中の生きものといつか話ができることを夢見て世界の海に潜り続けています。
最近、海の中にいると一瞬エラ呼吸できそうな気分になります。

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