きゅうりに学ぶコロナ禍です | 認定NPO法人 環境市民

きゅうりに学ぶコロナ禍です

このコーナーでは、ウェブやメールマガジンの企画運営を行っている「電子かわら版チーム」メンバーのコラムを紹介しています。一緒に企画運営をしたいボランティアも随時募集中です。関心のある方は京都事務局まで。

きゅうりを育てるのははじめて。
買ってきた苗をプランターに植えただけですが、
素人であることも手伝ってなかなか実がなりません。

水をやったり、日除けで強い日差しを防いだり。
箱入り娘のように育ててみたのですが今のところ収穫は3本。
小さな赤ちゃんきゅうりまでは育つのですが、
その後萎れてしまうことが多く、
今回もだめか……とうなだれることしばしば。

それでも、実がなるとうれしくて、
大きくなったときには生春巻パーティーを開催。
ほぼ「きゅうり巻き」といってもいいくらい
きゅうりをもりもりいただきました。

そんなきゅうり栽培を楽しみつつ、
ふと思い出した言葉がありました。

環境活動家で知られるヴァンダナ・シバさんが、
オーガニックの食材を食べるということは、
それをつくる人を“celebrate“つまり「讃える」ことだ、
と話しておられました。
恥ずかしながらその時は
すぐにその言葉の意味が理解できなかったのですが、
時が経ち、自分で野菜を育ててみて、
celebrateという言葉がしみじみ的確だと思うようになりました。

野菜や果物を育てるというのは
大変な労力と知恵や技術が求められます。
きゅうりさえ、ろくにつくれない私と比較するまでもないのですが、
自分で育ててみると、ただただ農家さんはすごいなあと思います。
ましてや農薬や化学肥料を使わないとなると、
さらなる労力に加え、相当の知恵や工夫が求められるはずです。

サステナブルな食材というと、
やれ基準だ、認証だ、という話になりがちですが、
その食材をつくったり、獲ったりする人を「讃える」、
そんな気持ちを常に大切にしておきたいな。

秋になっても花をつけてくれたきゅうりをみながら思う今日この頃です。(ま)

<執筆者紹介>
ペンネーム:ま
「何でも自分でやりたいの」期の娘に振り回されながら湘南ガールをめざす70年代生まれ。
最近のおすすめは「びわこふきん」。