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環境市民とは
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今こそ 持続可能な社会のための政策を

  2009年2月

 世界的に景気が低迷し、国内でも派遣社員の大量解雇問題が取りざたされる一方、地球温暖化防止への対応も待ったなしの状況にあります。これらの問題を解決するために、今こそ、持続可能な社会づくりに本気で取組む必要があります。

そのための政策とはどういうものなのか。皆さんの考えるヒントに役立てていただければと思い、代表理事すぎ本育生のコラム「青き星碧い風」(会報誌「みどりのニュースレター」12月号掲載)を掲載いたしました。

会報誌「みどりのニュースレター」の2009年4月号では「環境と雇用」をテーマに特集をしています。ご講読を希望の方は、メール(life@kankyoshimin.org)、もしくは京都事務局までお気軽にお問い合わせください。
(内容:ドイツやスウェーデンの政策、国内NGOの意見を紹介)
 

世界的な経済危機到来 いまこそ求められる持続可能な社会のための政策

 世界を震撼させる経済危機がおとずれた。「先進国」の中では比較的影響が小さいといわれた日本でも、非正規雇用、期間雇用の労働者を中心に解雇の嵐が吹き荒れ、工場閉鎖が出始めた。また金融機関の貸し剥がし、融資渋りや大企 業による下請けイジメなどにより、中小零細企業の倒産が相次いでいる。さらに就職の内定取り消しも続出している。このままでは、日本においてもバブル 崩壊時よりも酷いことになるかもしれない。 

この大きな経済危機の引き金になったのがアメリカのサブプライムローンの破綻である。低所得者層向けに家の購入を促したこのローンは、昨年前半までの アメリカの好景気を作り出した一つの仕掛けであった。アメリカの消費の拡大は、世界の景気拡大の最も大きなエンジンであった。しかしこの仕掛けは、あ まりにも無責任なものであった。ローンの利子は借りた当初は非常に低率に抑えられているが、一定期間を過ぎると飛び跳ねて高率になる。この一定期間内 に収入が大きく伸びない限り、借りた人は破綻せざるをえない。誰が考えても持続可能性など全く欠如した仕掛けである。しかもそれを様々な金融商品に入れ込んで、世界中に販売したため、より被害が拡大した。

最近の世界経済は、実体経済よりも金融経済が格段に大きな力を持つように なった。原油高を背景にオイルマネーが世界を席巻した。ヘッジファンドがそれに乗って石油や株、為替など様々なものが実際の取引利用ではなく、瞬時の 金儲けのために値を激しく上下させた。その資金調達に日本の超低金利政策も利用された。サブプライムローンはこの中で生まれた一つの仕掛けにすぎない。個人でも応援したい企業に投資するのではなく、差益だけを目当てにするデイトレーダーが急増した。「働かないで儲ける」この過剰なる金融経済は、所詮バブルであり、持続不可能であったのだ。

この未曽有の経済危機に対して、日本政府は対症療法的な政策しか示せていない。その最たるものが国民へのお金のバラマキである。そのあまりの愚策に対して、お金がもらえるはずの国民の多数から反対の声が大きく上がっている。 倒産や解雇の拡大を食い止めるための当面の対症療法は必要であろう。しかし、本当に必要なものは持続可能な社会を構築に向かう政策である。つまり、 環境の保全・回復、雇用の拡大、社会保障の充実などの課題を、実体経済の持続的安定とともに実現する政策である。

例をとろう。太陽光・熱、風力などの自然エネルギーは、原子力や大規模火力発電よりも、地域雇用を創出する産業形態である。しかも温暖化防止や核の汚染防止という環境問題の解決にも役立つ。ドイツでは2006年末で21万6千人の雇用を、この自然エネルギー関連産業で生んでいる。さらに2020年には、自動 車関連産業を抜いてドイツ最大の雇用を生むまで成長するとメルケル首相は述
べている。

この背景にはドイツの大きな戦略がある。1994年のドイツ基本法(憲法)の改正の中で持続可能性の原則が採りいれられ、2002年に国としての持続可能性戦略 「ドイツの展望」を採択している。このような大戦略の中に気候変動とエネルギー戦略が形成されているのだ。この戦略の中で個別の政策がある。例えば、 太陽光発電は単年度でも累積でも設置容量の世界一は、かつて日本であった。 しかし現在ではドイツが一位となり大きな差をつけられた。なぜこのようなこ とになったかというと、技術の差ではない。太陽光の技術は現在でも日本は世界一である。問題は社会制度の違いなのだ。ドイツでは再生可能エネルギー法によって総発電量の買取り保証をし、しかも日本の3倍程度の買い取り値段になっている。これが太陽光を一気に拡大させたのだ。また数年ほど前までは世界の半分以上のシェアーがあった日本の太陽光発電生産も、ドイツのQセルズ というベンチャーに1位を奪われた。これらは全て政策の差によって起っていることなのだ。


さらに環境税も分かりやすい事例だ。日本では福田前首相のときに初めて積極的になりかけたが、現在の政府は「長期的検討課題」という何もしないものに格下げした。一方、ドイツの環境税は、一般家庭及び運輸からのCO2排出量の削減を目的として2000年に導入され、4年間で579億ユーロが燃料、電力に課せられた。その結果、CO2排出量削減に大きな役割を果たした。それだけではない。税の使途の9割は年金保険料率の低減である。中小企業の多くは環境税により負担は増加した。しかし年金保険料の支払いが低減し相殺するとプラスになったところが多い。結果として4年間で6万人の新規雇用を生んだと連邦政府は公表している。

このような経済、雇用、環境、社会保障などを併せて解決していく戦略こそ、現在必要とされる根源的政策である。

(会報誌「みどりのニュースレター」2008年12月号より抜粋 文/代表理事 すぎ本 育生)
 

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