第2回 ふすまの補修と張り替え ~引き手はずし、枠はずし~ | 認定NPO法人 環境市民

第2回 ふすまの補修と張り替え ~引き手はずし、枠はずし~

築年数の古い日本家屋を大切に使い続けるために、破損部分の補修方法の紹介と、現代のライフスタイルに合わせて和室をエコリフォームする一例をご提案していきます。(2009年10月号みどりのニュースレターより)

今回は、ふすまの張り替えの前段階として、ふすまを分解していきます。
ここから重要なのは、全てのパーツに番号や印をつけ、どこからはずしたのか、後で分かるようにすることです。古い日本家屋は、長い年月で少しずつゆがんでいます。ふすまなどの建具も年月のうちに、家の変形に沿うようにゆがんでいます。番号や印を間違えると、同じ寸法の部材でも元に戻らない場合があるので注意しましょう。
まずは、ふすまをはめたままの状態で、引き手(ふすまの開閉に使われる金具)をはずします。次は枠。順番があって、先に横枠、次に縦枠とはずしていきます。横枠はお好み焼きのコテのような道具をふすまとの隙間に入れて、少しずつずらしながら釘をはずします。 縦枠は、ふすまに沿ってスライドさせてみて下さい。どこかではずれるところがあるので、そこから持ち上げるとうまくはずれます。
枠にささっている固定用の釘は抜かずに、逆方向にたたいて戻しておいてください。またあとで使います。釘1本もなかなか無駄にはなりません。

※団地などの集合住宅に使われているふすまの中には、分解できないものもあります。

(文/ニュースレター編集部 千葉有紀子)

作業プロセス写真館

1.引き手の固定釘を抜く。

引き手の内側の上下が釘で固定されている。下から先にニッパーで引き抜く。(抜きにくい時は釘頭下をマイナスドライバー等でこぜて起こす)

2.引き手を外す

両手で手前に引っ張りはずす。
はずした後の穴には、ふすまの番号や左右をメモしておく。

3.横枠をはずす

コテのような道具(インテリアバールもしくは厚めのイチョウ型スクレーパー)を、枠とふすまの間に打ち込んで外す。

4.縦枠をスライドさせる

縦方向の枠には、ふすま側に溝が掘ってある。ふすまにはネジ釘があり、溝に沿って枠をスライドさせる。

5.縦枠をはずす

枠の溝には、途中に大きな穴があり、そこからふすまのネジ釘が外れます。枠を位置に移動させたら、上に持ち上げて取り外す。

6.出た釘を戻しておく

釘の出っ張りを金槌で叩き、釘先に引っかからないよう戻しておく。

※その他の写真はこちらからご覧ください。