環境NGOの活動スタイル | 認定NPO法人 環境市民

環境NGOの活動スタイル

文:杦本 育生

環境NGOの活動は、その取扱う課題、活動エリア、活動スタイルなど、かなり多様なものがあります。NGOによって単一の課題を扱うところもあれば、様々な課題に取り組む団体もあります。また活動エリアもある特定の狭い地域から地球規模まで多様です。活動スタイルも様々ですが、代表的なものとして次のようなものがあります。実際の活動は、このいくつかのスタイルをミックスして行われることが多くあります。

1.保護運動 優れた自然、身近な自然、優れた文化遺産などを保護していこうというもの。その土地や文化遺産を買い取り、維持していくというトラスト運動という形を取る場合もある。

2.開発反対運動 政府や自治体の公共事業、企業によるリゾート施設などにより、大きな影響を受ける森林、海、生物の棲息地域、または優れた文化的遺産を守るため、その事業の中止または変更を求めるもの。

3.ロビー活動 政府、自治体、政治家等に、環境保護に役立つ政策をとるように、また環境を破壊する政策をやめるように働きかけるもの 国際会議において行われるものも多い。

4.環境教育活動 環境や自然の大切さ、環境問題の現状理解、解決に向けての行動提案などを講演や体験型学習(ワークショップ)などの形で実施するもの

5.調査研究活動 環境問題の現状、原因、解決策などについて実践的に調査研究するもの

6.提案実践活動 調査研究活動などに基づき、自治体に環境政策の具体的提案や、事業者に製品づくり、販売方法、環境活動などについて提案し、その実践についても役割を担っていこうとするもの

7.率先実行活動 生活の中で行う環境行動を実践しながら、その方法や成果を広めていくもの。例えばごみ減らし、リサイクル、電気などの省エネ、環境を大切した買い物(グリーンコンシューマー)

8.情報活動 環境問題の現状、原因、解決策などについて情報を収集し、多くの人々に分かりやすく解説し、機関誌・会報、冊子、ホームページ、講演会などの形で提供するもの。またその情報を新聞、テレビ、ラジオなどに提供する。

9.キャンペーン活動 緊急な課題やまだあまり社会に認識されていない環境問題などについて、人々、政府、企業などに知らせるためイベント、署名、講演会、パレードなどの行動をおこなったり、マスメディアに取り上げるように求めていくもの。

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