第9回環境市民の総会と講演会 大盛況のうちに終了 | 認定NPO法人 環境市民

第9回環境市民の総会と講演会 大盛況のうちに終了

2010年6月19日、環境市民の第9回通常社員総会が京エコロジーセンター(京都市伏見区)にて開催されました。講演会 環境先進国ドイツ その答えは地域にあった! ~とっておきの先進事例紹介も同時開催し、約50人が参加しました。

2010年7月26日

2010年6月19日、環境市民の第9回通常社員総会が京エコロジーセンター(京都市伏見区)にて開催されました。京都の蒸し暑い夏が少し早く感じられた天候でした。和やかな雰囲気の中、杦本育生代表理事の挨拶からはじまりました。

<第1部> 第9回通常社員総会

2009年度事業報告書案、収支決算書案、監査報告、役員の定数変更、2010年度事業計画書、収支予算の報告が行われました。どの議案も賛成多数で承認されました。すべての文書はウェブサイトにて公開しています。ぜひご覧ください。

・ウェブサイトトップページ>環境市民とは>文書公開

<第2部> 講演会 環境先進国ドイツ その答えは地域にあった! ~とっておきの先進事例紹介

環境先進国ドイツの中でも、地域に焦点をあてた講演会が行われました。ドイツの環境まちづくりに詳しい内田洋子理事・杦本育生代表理事から、私たちの暮らすまちでも参考になるような先進事例が紹介されました。会場には約60人が詰め掛けました。

まず、内田理事がミュンヘンを事例に挙げました。ミュンヘンは、1966年にオリンピックの招致が決定したことによって、1963年に自動車の乗り入れを制限して、まち中では歩行道路、自転車道路、地下鉄などの公共交通を充実させ、利便性のよいまちへと変貌しました。8月に3週間「ミニ・ミュンヘン」という子どもの自治運営の仮設都市が開かれ、子どもたちは、市長からお掃除屋さんまで色々な職業に就きながら、社会で生きていくこと、まちづくりを学びます。

続いて、杦本代表理事が、エッカーン・フェルデ市とミュンスター市を紹介しました。エッカーン・フェルデ市は「住むに値するまち」をめざし、まち中への自動車を制限し、自転車専用道路やコミュニティバスを充実させた結果、まちの中心部がにぎわい、車いすや乳母車の方も快適に通行できるまちになりました。さらには、環境配慮に力を入れているベンチャー企業約40社を誘致した工房を建てました。それらの企業は生存率が高いそうです。

ミュンスター市では、自転車専用道路や自転車優先の信号(交差点では車より先に発進できる)が設置され、自転車を利用しやすいまちです。また、住宅の省エネルギー化も進んでいます。たとえば、住宅を一定温度に保つために必要なエネルギー量を示す「エネルギーパス」の表示により、住宅のエネルギー削減への関心を高めています。

紹介されたまちはいずれも、環境の取り組みがまちの住みやすさ、魅力になっていました。さらに経済・福祉・教育と幅広い波及効果を生んでいます。私たちができることは、まちづくりの根本や目的から見直すことであり、自治体には、市民の声を聞いて、実現していくことが求められていると感じました。

<第3部>eco交流会

フェアトレードのお菓子やお茶などを囲んで、交流会をしました。新しい出会いも、久しい再会もあり、会場はずっと談笑に包まれていました。

(文/インターン 村田 諒平)