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報告:道普請人の活動から国際協力のあり方をみる 9/15


自分の道は自分で作る
道普請人の活動から国際協力のあり方をみる

2010月11月3日


2010年9月15日、ひと・まち交流館 京都(京都市下京区)にて「土のうで道普請~使える技術を必要な地域へ」というセミナーが開催しました。途上国の生活環境は日を増すごとに悪化しています。持続可能な社会をつくるために、国際協力は待ったなしの問題です。しかし、日本の国際協力のやり方には多くの問題が生じています。現地のニーズにあわない技術提供もその問題のひとつです。

 例えば、コンクリートで作られた道は壊れた時、現地に住む人々自身で修復できません。そこで、現地の人たちでも扱える「土のう」を使って、道の作り方、なおし方を伝えているNPO法人道普請人の理事長の木村亮さん(写真右)をお招きしてお話を伺いました。今回のセミナーは、環境市民のラジオチームが、ラジオに出演された木村さんのお話をより多くの人に聞いてもらいたいと企画しました。

 木村さんは、京都大学の教授でもあり、専門は土木工学で、建築物基礎(建物を建てるための土台)などを研究されています。アフリカの貧困削減に土木技術者として何ができるのかを10年前くらいからテーマとして活動されています。アフリカで研究成果を使ったことは一度もなく、「長年のアフリカ渡航経験から、最新技術や講釈などを振り回しても無用の長物だとわかっていた」と木村さん。

 また、同じ京都大学の先生に「難しい技術ではなく、簡単な技術でアフリカの人々を幸せにする方法を考えないとだめだよ」と言われ続けてきたこともあって、アフリカの問題をアフリカ人が解決し、貧困削減につなげることをコンセプトとして活動して来られました。土のうによる道作りは、構想5年、検討2年を重ね、その後すぐに実行をしたそうです。

 世界の約90%の道が舗装されていないようです。その現状は想像以上に大変で、特に雨の降る地域では、車が通ると未舗装の道が泥田のように掘られて、通れなくなるそうです。道は、たった一か所が通れなくなるだけで、せっかく収穫した農作物を市場に届けられずに腐らせてしまうことなど、生活ができなくなる様子が伝えられました。

  そこで、道の一部を補修してやれば、そういった問題はすぐに解決するということで、「Links to Market」というコンセプトをかかげて活動はじめられたそうです。「Links to Market」とは、「道を市場につなげよう」という意味です。道は、生活の基盤であり、コミュニケーションのツールであり、なくてはならないものという答えがアフリカの住民のアンケートから得られたそうです。世界中探しても他にこのようなコンセプトをかかげているNPOはないと自慢げに語られました。

 土のうでの道作りの特徴がたくさん説明されました。必要資材が、土のう袋と現地調達できる土なので、安い材料で作ることができるそうです。2007年にウガンダの田んぼ3000haの中央道路2.0kmの修復費用は、たった30万円で作られたと解説されました。土のう袋に土を入れ、締め固めるだけで道ができるため、機械も人材の養成期間もいらず、簡単な道作りであり、住民が積極的に道作りに加わる様子の写真が紹介されました。そして、行政が動いてくれるのを待つのではなく、住民が自らの生活改善のために道を作るということも大きな特徴だといいます。

 土のうによる道路整備作業を通じて、アフリカの人たちは、はじめ作業は難しいものに感じていたが今では容易になったとか、信用できなかったが今では確かで実現可能な道路整備手段として理解、納得できたなどの感じ方の変化があったそうです。さらには、行政や重機を待つのではなく、自分たちで道路を整備できることに気付いたということも大きな変化だそうです。

 「道普請人の活動を世界の各地にいち早く広げて、道をつなげて、農村社会を活性化して、貧困を削減したい」とこれからの活動を広めていく構想を熱く語られました。ノーベル平和賞をめざすとか。

 最後に、質疑応答の時間があり、アフリカ住民の道作りに対する意識などの話がなされ、終了しました。簡単な技術で貧困を解決していくという考え方が、もっと広い範囲に広がるといいなと感じました。

 講師の中村さんが出演されたラジオ「環境市民のエコまちライフ」はこちらのURLから聞くことができます。(2008年8月4日放送)またラジオチームではボランティアも募集中です。関心のある方は京都事務局までお気軽におたずねください。
 

(文/ニュースレター編集部 村田 諒平)

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