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リユースびんは税金かけずに循環できるのに!

カテゴリ:電子かわら版コラム|更新日:2018年11月14日

このコーナーでは、ウェブやメールマガジンの企画運営を行っている「電子かわら版チーム」メンバーのコラムを紹介しています。一緒に企画運営をしたいボランティアも随時募集中です。関心のある方は京都事務局まで。

前回のリサイクルの話題に続き、今回はリユースの話。
いったん回収されたごみが原材料に戻されて新しい形に整形し直されるのがリサイクル。
洗って再び使われるのがリユース。
リサイクルよりも行程が少なく、はるかにエコなごみ減らし法です。


京都市ごみ減量推進会議の主催セミナー
「今こそ脱プラ!これからの循環型社会-知られざるペットボトルリサイクル、私たちの消費、責任」
第3回に参加してきました。
http://kyoto-gomigen.jp/works/179.html


第3回のテーマは「繰り返し使う」、つまりリユースです。
京都市伏見区の吉川商店さんの工場を見学させていただきました。
こちらは「びん商さん」。
使われたリユースびんを洗浄して飲料メーカーに納める業者さんです。
主力商品は一升瓶だそう。


リユースびんの代表格である一升瓶ですが、
現在では1本あたりの平均的な使用回数は2.5回しかないのだそうです(ビールびんで10~20回程度)。
一升瓶に入った商品は「P箱」と呼ばれる専用のプラスチック容器で流通していましたが、
最近の新規商品はコスト面でダンボールでの出荷が増えており、
びん商さんはP箱に入っていないと回収ができないとのこと。
高級感を狙う磨りガラスのびんが扱いづらいことや、
市民にリユースとリサイクルの違いが理解されず、
また回収のシステムが整っていないことから
市町村のごみ回収に出されてしまうことも原因のようです。


なぜリユースがうまくいかないのか。
それは日本の廃棄物に関する法律に問題がありました。
増え続ける容器包装のごみを減らそうと、
平成9年(1997年)に容器包装リサイクル法が施行されました。
ところがこの容リ法は名前のとおりリサイクルを推進する法律。
ごみを減らしエネルギー消費を抑える上で、リユースの方が断然優れた方法であるのに、
それを推奨する仕組みはまったく盛り込まれていません。
追って平成13年(2001年)に施行された循環型社会形成推進基本法では、
ごみ減らしの優先順位として、
減量(リデュース)→再使用(リユース)→再利用(リサイクル)と定められているのに、
その後の容リ法の改訂にも考慮されることはなく、
リユースは法制度上、はじかれたままです。


ごみを作りだしている会社にその処理責任を持たせようと容リ法は作られたはずでしたが、
実際にはきわめて軽い義務しか課されず、
リユースびんより使い捨ての容器で販売する方が儲けにつながるため、
メーカーはどんどん使い捨て容器に移行、
結果として社会の環境負荷は上がってしまいました。


その分の費用は税金でまかなわれています。
容器包装のリサイクルは大量の税金を投入することで成り立つ仕組み。
反対にリユースびんには税金の投入がなく、
売ったメーカーと飲んだ消費者の費用負担のみで回っている公平な仕組みです。


もともとはドイツの容器包装廃棄物令も参考にして策定されたはずの容リ法でしたが、
まったく似て非なる産業界寄りの制度になってしまいました。
これはきわめて日本的なことではありますが。
容リ法は制定当初からリユースびんを市場から駆逐するという問題が指摘されていたのに、
20年経っても状況が変わらないというのが、もうなんともかんとも言いがたくて……。


セミナーの最後に「消費者に伝えたいことは」と吉川商店さんに質問したところ、
「社会システムが悪すぎるので消費者にできることはない」
と回答されたのがショックでした。
自分にできることが何もないとは思いたくないので、せめて周囲に問題を伝え続け、
キャンペーン等にも積極的に参加したいと思います。
(げの字)

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