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新型インフル特措法 改正なら国会承認を要件に!

カテゴリ:電子かわら版コラム|更新日:2020年3月11日

このコーナーでは、ウェブやメールマガジンの企画運営を行っている「電子かわら版チーム」メンバーのコラムを紹介しています。一緒に企画運営をしたいボランティアも随時募集中です。関心のある方は京都事務局まで。

なぜ休校にする必要があるのか、本来、休校の決定を行う学校長をすっとばして
「要請」した理由をもっと医学的見地から丁寧に説明する必要があったと思いますが
首相の会見に納得できる説明はありませんでした。


低学年の子どもであれば家においていくわけにはいかず、親が仕事を休まざるを得ません。
そうなれば、母子・父子家庭、低所得家庭はたちまち困窮してしまいます。


そんな声に応えるためなのでしょうか。
「政府が迅速に決定できるように!」と今、
「新型インフルエンザ等対策特別措置法の改正」
なる話が進み、13日にも成立すると言われています。


もともとこの法律は民主党政権時代にできたものでした。
内容は「緊急事態宣言」を政府が出すと、施設の使用停止などに加え、
イベントの開催停止や個人の外出自粛要請、施設を建設するための土地の収容など、
首相が私権を制限できるというものです。


3月10日に閣議決定された政府の改正案によると、
改正法は施行日から最長2年間の時限措置とされ(1年は延長できる模様※1)、
「緊急事態宣言」を出すための国会承認は不要。
「専門家らで構成する諮問委員会が要件を満たすと判断すれば首相が宣言する」
とされています※2。


今なら「しょうがないかな」と思う人がいるかもしれませんがこの動きには注意が必要です。
なぜなら、似たような動きがかつてのナチスドイツの誕生の際にもあったからです。
当時のドイツは不景気による大量の失業者が発生、国会も大混乱。
そこでヒトラーはこれを「緊急事態」と捉え、「緊急事態条項」を公布。
憲法が保障する人身の自由、意見表明の自由、結社の自由など国民の基本権を停止していきます。
「国民と国家を防衛する」という名目で……。
そしてその後何が起こったかはみなさんがよく知る通りです。


特措法は緊急事態条項そのものではありませんが、
国会の承認なく政府が「緊急事態宣言」を出し、
国民の私権を制限できるという点では類似性があります。


今なら「感染症予防のために」といえば、多くの人の心が動くかもしれません。
でもちょっと待ってください。


今回この法律を適用すれば、緊急事態宣言を出す決定権を握るのは今の安倍首相です。
「諮問機関」に諮るとありますが、具体的な構成メンバーはわかりません。
モリもカケも桜を見る会も、あったこともなかったかのように葬り去り、
文書もシュレッダーにかけてしまう人たちがこうした強い権力を発動すれば……。


最初は「感染症予防のため」だったものが、
何かをきっかけに他に応用されても止めるのは困難です。


緊急事態だとしても政府が私権を制限するというのは
余程のことでない限りすべきことではありません。
どうせ特措法を改正するのであれば、宣言を出せる要件として国会の承認を必須とし、
説明責任を求めるべきでしょう。


自民党の憲法改正案には先に説明した「緊急事態条項」が入っています。
今回の一件で、類似の性質を持つ「緊急事態宣言」発動の前例ができ
それがうまく機能すれば、憲法改正の際、
緊急事態条項に反対するのは難しくなっていくかもしれません。


落ち着かない日々であっても大切なものは失わないようにしたいものです。(ま)


(以下は3月10日時点の内容ですので改正内容の最新の情報は新聞などでご確認ください)


※1 時事ドットコムニュース
緊急事態、新型コロナも対象に 特措法改正案を政府決定―13日成立へ(3月10日)
※2日本経済新聞
緊急事態宣言で施設使用制限も 特措法改正案が閣議決定(3月10日)


(参考)
【報道ステーション】
ワイマール憲法の"教訓" なぜ独裁がうまれたのか?
(緊急事態条項について知りたい方におすすめ)
ナチ独裁への入り口となった「大統領緊急令」と「緊急事態条項」の共通性。政権が自由に法律を作り、国民の基本権は停止される?!― 石田 勇治さんに聞く
新型コロナで特措法 「緊急事態」の要件明確に(毎日新聞 3.6)
「報道の自由を制限」新型コロナ特措法に反対声明 元日弁連会長、科学者会議など相次ぎ(京都新聞 3.9)


<執筆者紹介>
ペンネーム:ま
「何でも自分でやりたいの」期の娘に振り回されながら湘南ガールをめざす70年代生まれ。
最近のおすすめは「びわこふきん」。

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